2005年05月20日

「遅れ回復を」連呼 JR脱線

「遅れ回復を」連呼 JR脱線

指令員聴取 運転士に心理的圧迫?
 兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故で、新大阪総合指令所が遅れの発生した電車に「遅れを取り戻すよう努力してください」と繰り返し無線で呼びかけ、回復運転を促していることが二十日、わかった。JR西日本は「指令所に運転を指示する権限はない」としているが、重ねて無線連絡を受けるため、乗務員の心理的な負担が増し、現場では実質的な指示と受け止められている。尼崎東署捜査本部は、こうした日常的な指令業務が高見隆二郎運転士(23)=死亡=の心理面に影響した可能性もあるとみて、指令員から事情聴取を進めている。
 調べや現役運転士によると、電車の遅れがわずかでも発生すると、主要駅での接続や後続の電車の運転に影響するため、車掌は指令所に無線連絡。指令所はすぐに運転士に「遅れを取り戻すよう努力してください」「回復運転に努めてください」と同じ文言で繰り返し無線連絡してくるという。
 運転歴約二十年のベテラン運転士は「電車が遅れるたび、指令は決まってこの言葉を繰り返してきた。自分は『いつものこと』と割り切っていたので焦ったり制限速度超過することはなかったが、経験が浅い運転士なら繰り返し言われることで重圧に感じることもある」と証言している。
 JR西の運転マニュアルの一つ「運転作業要領」は「列車が遅延した場合、許された速度の範囲内で回復に努める」としており、回復運転は本来、運転士の裁量に委ねられている。JR西は「回復運転をしなさいと指示する権限は指令員には与えられていない」としている。
 しかし、別の運転士も「決して早くしろとは言われないが、無線を気にする運転士もおり、プレッシャーになっている」と指摘、指令所の無線連絡が事実上、ダイヤ回復の指示と受け止められている。
 これまでの調べでは、快速電車に乗務していた松下正俊車掌(42)が伊丹駅でのオーバーランを無線報告してから脱線までの約三十秒間、指令員が事実関係を確認するため、高見運転士に二度無線連絡し、携帯電話にも架電していた。いずれも応答はなかった。
 捜査本部は、度重なる呼びかけが高見運転士の焦りを誘った可能性もあるとみており、指令業務のあり方に問題がなかったか調べている。
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